バイオグラフィー

ジョルジュ・シュヴァリエ

1913年に国立装飾芸術学校を卒業後、1916年よりバカラとの共同制作を開始したシュヴァリエは1970年代までバカラに在籍しました。シュヴァリエは、クリスタルを時代に沿ったデザイン性で表現し、クリスタルという素材とデザインの世界を結びつけた立役者です。クリスタルの彫刻作品といった新たなジャンルを切り開くなど、モダニズムの到来期に、バカラに大きな革新をもたらしました。

バカラとアーティストとのコラボレーションの歴史を切り開いたシュヴァリエは、ピュアなライン、どっしりした重厚感、幾何学的な輪郭など、クリスタルという素材に究極まで向き合った末に見出された力強いスタイルの作品が特徴です。現代的感覚あふれるクリエイションは、バカラの作風の進化に大きく貢献しました。クリスタルの潜在的な可能性を感じたジョルジュ・シュヴァリエは、その才気あふれるまなざしでマチエール(素材)を通して美を追求し、バカラの職人たちとともに現在まで続く色あせない傑作の数々を生み出しました。また、バカラのアーカイヴにとても興味を示し、メゾンのヘリテージとして脈々と受けつがれているバカラのコードから、新しいデザインやデッサンを創造しました。

Service Jets d’Eau
クジャクのベース
トロカデロのボウル
テーブルウェアに加え、彼は香水瓶、ビジュウの制作も手がけました。1925年、国際装飾芸術展覧会で、クリストフルと共同でパビリオンを出展しました。「ジェ・ド」シャンデリアを含めたこのクリスタルの作品は、シュヴァリエにとって最もアイコニックな作品です。

様々な芸術的技法や彫刻の技法を模索していたシュヴァリエは、「パンサー」など、完璧な幾何学のラインを用いたアール・デコのスタイルをクリスタルにとりいれました。
「ジェ・ド」シャンデリア by
ジョルジュ・シュヴァリエ
パンサー
「ジョセフィン・ベーカー」のプレート
彼の作品は、多くの人々を魅了し、人々から称賛されました。バカラのひいき客であったジョセフィン・ベーカーは、バンドの指揮者であるジョー・ブイヨンとの結婚のお祝いとして、大皿と前菜用の皿のセットを注文しました。非常にシンプルな幾何学デザインと、際立った近代的センスを兼ね備えているのが特徴です。

1933年、シュヴァリエは初のビジュウコレクション「ルクソール」をデザインしました。そして2014年、バカラ創設250周年を記念し、エリー・トップがオリジナルの「ルクソール」コレクションからインスピレーションを受け、バカラレッドを用いた新しい「ルクソール」コレクションを発表しました。

バカラのこの素晴らしいデザイナーへトリビュートを捧げ、彼が過去にデザインした、「コルドン」、「ディアマン」、「オルグ」のベース、そして「サン クロック」などの傑作が現代に蘇りました。「サン クロック」は、1948年バカラの米国第一号店(ニューヨーク)に展示されました。購入者のうちで最も有名なのは、作家のアーサー・ミラーです。彼は妻のマリリン・モンローと暮らすマンハッタンのアパルトマンを飾るために買い求めたのでした。